沖縄民医連の呼びかけに期待と切実な声
「あつれきは尋常ではない」「現場は不安と覚悟でたたかっている」
6月9日、沖縄民医連では、「すべての医療機関・介護事業所への速やかな減収補填を求める」団体署名206筆を県知事あてに提出しました。記者会見には多くのマスコミが集まり、取材報道していただきました。
コロナ禍のもとで、県民のいのちを守る最前線で医療機関や介護事業所は、ふんばっています。
しかし、感染リスクを背負いながら、実情は、感染防御の費用増加、受診自粛と手術の中止などで、経営悪化がほとんどの医療機関に広がっています。現場の使命感とふんばりに頼るのはもう限界です。
政府はこれまでも医療や介護の予算を十分確保してきませんでした。
いま、命優先の社会へ転換しなければ、経済活動も元に戻せません。医療や介護へ十分な予算と人員を国の責任で保障するときです。
【医療・介護事業所から寄せられた声 ※一部抜粋】
〇新型コロナウイルスとたたかうには、医療や介護の現場を存続させなければなりません。国民の命を守る為には、思い切った支援策が必要です。 医療機関 那覇市
〇コロナウイルス感染症の影響により、5月の外来延べ患者数は前年比6割減、デイケアの利用控え、費用増加(感染対策費、感染防止フィルム、消毒等)で厳しい経営状況に至っています。政府は医療機関・介護事業所への補填をご検討ください。 医療機関 浦添市
〇今回の新型コロナウイルス感染拡大をふまえ介護保険事業の在宅部門の影響も深刻で、在宅サービス利用者の利用控にて減収となり、事業所の運営経営に多大な影響を及ぼしている。 各種団体 名護市
〇医療従事者・介護職とも患者や高齢者と共に 自分たちも死んでしまう 不安と覚悟をもって毎日ノンストップで戦っています。その現場に(経営危機に)支援がなければ、死刑を言われるのと同じです。医療第一に考え、対応してください。 各種団体 名護市
〇保険薬局では長期処方にそなえた在庫増加も収益悪化の要因となっています。すみやかな財政支援をお願いします。 医療機関 沖縄市
〇ブルーインパルスやオスプレイより医療機関の人員と予算を増やしてください。先進国最低レベルの医師と看護師の数を増やしてください。経済効率優先主義では命を守る医療現場は成り立ちません。医療福祉優先社会へ転換してください。 各種団体 那覇市
〇社会医療法人の使命として救命救急均一の高機能化を量ってまいりました。経営上の収支利益も1%前後のところにCOVID-19の協力病院とし患者を受け入れたが「内訳重症5名(内死亡1)中軽症6名」医師9名看護師48名その他21名が専属的に動員することとなった。 浦添市
〇新型コロナの医療界へのあつれきは尋常なレベルではありません。持続可能な財政支援は必須です。 北中城村
〇COVID-19との闘いは感染症指定病院や協力病院の医療従事者だけではありません。私たち開業医も最前線で感染対策を何とか講じながら診療にあたっています。全医療者への支援を幅広くお願いします。本部町
〇心療内科ですが対面の診察時間長く、本人(患者様)主治医もコロナ不安有り、その為に受診が遅れ又中断で再熱もあります。受診遅れ中断で減収も明らかです。那覇市
〇これまでのスタンダードプリコーションを行う為にも今の再診料では不足ですが、コロナにより一層多くの感染予防コストがかかるようになっています。そのことを考慮した再診料にしてください。そうでなければ歯科医の責任は問うことができないはずです。那覇市
〇4月・5月の2ヶ月で、売り上げは50%減です。金額にして1千万円です。何とかして下さい。沖縄市
〇金融機関からの低金利での借入だけでは経営状態は回復しません。経営状態を安定させ、スタッフの雇用を維持していかなければ、必ず医療崩壊が起こります。コロナ環境下における緊急財政支援を強く求めます。中城村
〇エアータービン使用時に発生するエアロゾルによる感染を懸念して修復物、補綴物の形成を避ける医院が多く、歯科技工所の経営状態も悪化している様です。当院は基本外注なので歯科技工所がなくなると大変困ります。歯科技工所へも支援してあげてください。また、これを機会に保険制度の抜本的見直しを求めます。与那原町
〇医療従事者、福祉に携わっている関係者の方々 日々、患者と密の状況の中、不安な状態で生活をしています。どうか、ご理解の上、支援を宜しくお願い致します。宮古島市